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- 2025/12/04
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【Co-Labo×JAXA】[JAXA特別講演] 宇宙開発の現場から
11月22日(土)、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の職員をお招きし、「宇宙開発の現場から」というテーマで、 中学3年生から高校2年生を対象にご講演いただきました。 お招きした職員の方は、人工衛星の打ち上げや運用、そして世界中で大きな課題となっているスペースデブリ(宇宙ゴミ)から人工衛星を守る 仕事に従事していらっしゃる方で、また、世界で一番高度の低い場所で運用される衛星としてギネス認定された「つばめ(SLATS)」 の開発にも携わった御経験をお持ちの方です。
ロケット…人工衛星…生徒たちが何となく持っているイメージを、具体的な数字を用いて分かりやすくご説明いただきました。 最初に、ロケットのしくみや開発史についてご講義いただきました。昨今のロケット開発は、環境に配慮したクリーンエンジンの利用、コスト削減など、多くの越えるべきミッションが増えているそうです。実際に開発に携わっている御経験から、開発者の苦悩ややりがいを伺うことができました。また、災害・事故の状況把握に人工衛星が役立っていることを、生徒たちは初めて気づいた様子でした。近年の防災意識の高まりから、人工衛星の役割や需要も高まっているようです。東日本大震災で人工衛星が実際に捉えた画像も紹介いただき、生徒たちは非常に驚いていました。
スペースデブリのお話も、非常に興味深いものでした。不要な人工物体であるスペースデブリは、運用を終えた衛星や、その破片が多いそうですが、約30,000を超える飛行物体のうち、40%~50%がスペースデブリなんだそうです。宇宙状況を把握・観測し、スペースデブリの軌道を予測、衛星との衝突回避計画を行うなど、スケールの大きなお話しに、終始圧倒されてしまいました。
近年、「宇宙事業」は多くの民間企業も参入し、拡大し続けています。多くの人材が必要とされる中で、文系・理系を問わない「価値を創造する力」や、「コミュニケーションスキル」の重要性を改めて感じることができました。とても遠い業界であった「宇宙事業」について、生徒たちが身近に感じる機会となったとともに、どんな業界でも必要とされる「資質」について、改めて認識を深める機会となりました。
