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  • 2025/06/16
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【Co-Labo×国際医療福祉大学】[特別講義]「理学療法」と「作業療法」の世界

今年度より、新しく開講している「Co-Labo」では、日々の授業で培った知識を前提として、現代社会から要請される課題解決能力を育むことを目標としています。「地域協創領域」と「学問探究領域」に分類し、夏季休業中を中心に年間を通して複数回実施されます。
 6月14日(土)、「学問探究領域」として、本校と連携協定を結んでいる国際医療福祉大学保健医療学部より原毅先生と渡邉清美先生を講師にお迎えし、特別にご講義頂きました。
 まず、理学療法学科の原先生に「理学療法士の仕事と理学療法学科での学び」というタイトルでお話しいただきました。大学における理学療法学科の学びはもちろんのこと、業務で多く携わるアスリートとのお話しは非常に興味深いものでした。アスリートと一般人とを比較した実際のデータの紹介や、個別のアプローチの方法など、実践的なお話が多く、理学療法士という職業のイメージを明確にすることができました。
 次に、作業療法学科の渡邉先生に「作業療法士の仕事 ~こころとからだのリハビリテーション~」というタイトルでお話しいただきました。怪我をしたときのリハビリを含め、「運動能力向上」の手助けをする理学療法士に対して、作業療法士は「生活能力向上」の手助けをする職業です。小児をご専門とされ、特別支援学校への訪問など、教育活動にも携わっている渡邉先生のお話から、作業療法士という職業がカバーする範囲の広さを感じることができました。また、動きを手助けする補助具を使用し、半身麻痺の患者さんの動きを体験させてもらいました。
 講義後、お二人の先生とパネルディスカッション形式で生徒からの質問にお答えいただきました。生徒からは「お仕事されている中で大切にしていること」「患者さんの命に近い現場で、心を痛めた経験はあるか」などの質問が出ました。先生方には、生徒の質問に丁寧にお答えいただきました。お二人の先生方の御言葉で共通しているのは、現場でのコミュニケーションの重要性でした。理学療法士も作業療法士も、業務として相対するのは常に「人」です。患者さんはどのように感じているのか、どのようなことを求めているのかを汲み取り、最善の治療を提案するためには、患者さんとの信頼関係が不可欠です。また、医療技術が高度化し、専門化・分業化している中でも、治療には「チーム」として患者さんと向き合います。医療現場ではあらゆる場面で、コミュニケーションが必要であることを改めて感じました。先生方からも、「人と対話することの大切さを意識してみてほしい」という御言葉をいただき、生徒たちも日常生活からできることに、前向きな姿勢が見られました。
 原先生と渡邉先生には、参加した生徒たちの言葉1つ1つに耳を傾けていただきました。理学療法士と作業療法士の業務内容を知る以上に、医療分野を目指す生徒にとって大切な心構えなどもお話しいただき、非常に貴重な時間となりました。この場を借りて、改めて感謝申し上げます。