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  • 2025/05/26
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Co-Labo「東北大学実験講座」を実施しました

 5月24日(土)、Co-Labo「東北大学実験講座」を実施しました。
 東北大学工学部の許皛先生を講師にお迎えし、「形状記憶合金基礎と応用」と題した講座に中学3年生から高校2年生までの希望者が参加しました。
 生徒たちは形状記憶合金が温度の変化によってどのように変化するかという実験を行い、科学の面白さに触れていました。

 形状記憶合金は、熱を加えると元の形に戻る「形状記憶効果」や、力を加えてもすぐに元に戻る「超弾性」を持つ特別な金属です。これらの性質は、「マルテンサイト変態」と呼ばれる金属内部の構造変化によって起こるものです。許先生の研究の一端を、図を示しながら生徒にも分かりやすく説明してくださいました。大学で扱うレベルの内容を、身近な物質や高校教科書レベルの内容の話も絡めてお話しいただき、生徒も頷きながら聴いていました。
 形状記憶合金のしくみについて理解を深めた後、実際に形状記憶合金のワイヤーを使った実験に移りました。許先生が実演した際には、生徒から大きな驚きの声があがりました。ワイヤーを氷水につけて急速に冷却させることで起きる変化を、生徒たちは楽しみながら観察していました。今回の触れた以外の合金についての説明や、形状記憶合金が飛行機や医療機器などに応用されている事例、さらには実用化を目指す最先端の研究の紹介もうかがうことができました。
 東北大学工学部には学部が5つありますが、許先生がおっしゃったように、材料科学総合学科での学びは生徒たちにとって少しイメージがしにくい印象があったようです。しかしながら、今回の講義に参加したことで、材料工学という学問がカバーする範囲の広さや応用力の高さを感じることができました。大学での学びを、実験を通して体験できたことは、生徒たちにとって非常に有意義な時間となりました。許先生には、講義が終了した後も生徒たちの質問に対して丁寧にご対応くださいました。貴重な機会をありがとうございました。改めて御礼申し上げます。