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- 2024/04/23
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高校2年 空き缶で学ぶ原子の並び方
高校2年の化学で原子の並び方(結晶構造)の学習をしました。原子は密かつ規則的に並んで物質を作ります。原子は目に見えませんから、空き缶やボールを使って考えました。
原子に見立てたこの空き缶、一見密に並んでいますが…。実はもう一本入ります。
このように。早いクラスは数分でできましたが、意外と「入るわけがない!」と悩むクラスもありました。
次は三次元に拡張し,48個のボールがぎっしりと(?)入ったこの箱に更に2つボールを入れてみます。
原子の立体的配置を考える本単元は、紙の教科書だけで実感を伴った理解に及ぶのは大変です。今後も、実感を伴った理解を大切に、工夫をしていきます。
ちなみに次の授業では,イオン結晶の発展的な実験をしました。岩塩はNaClなので白色のはずですが、色が付いたものもありますね。ピンクが有名ですが、今回は青色の岩塩を使ってみます。青色の岩塩を水に溶かすと何色になるでしょうか。みな「うーん、塩だから透明?」といいますが、その理由はなかなか説明できません。
確かに透明になります。
実は、青色岩塩は結晶中のイオンの一部が抜け落ちて「穴」が空いており、この穴に青色以外の光が吸収されることで青く見えるのです。水に溶かすと、「穴」が空いた結晶自体がバラバラになるので青色も消えてしまいます。この「穴」を格子欠陥と呼びます。
格子欠陥は高校の範囲外ですが、原子レベルの違いが目に見える色や性質の違いになって現れるという化学ならではの本質的な面白みを感じられたらと思います。
このあと、青色岩塩の水溶液を加熱してみました。何色の塩が出てきたと思いますか?
※ 岩塩が着色する要因には格子欠陥以外のものもあります。