学校長あいさつ

建学の精神  報恩感謝

教育目標  社会報恩の念に厚い真のリーダーの育成

 

茨城高等学校・中学校
校長 梶 克治

 

 2020年、私たちは新型コロナウィルス感染症による経験したことのない変化に直面しました。これまでの経験則が通用しない数々の問題に対し、正解のない解答を模索する日々が続いています。

 今、私たちの生きる社会は、大きな転換期を迎えています。新型コロナウィルス感染症だけではありません。少子高齢化にともなう社会構造の変化、急速に進行するグローバル化、AIに象徴されるデジタル革命、環境問題、貧困や格差の解消など、課題は世界中に山積しています。

 しかし、それでも私たちは前に進むことをやめるわけにはいきません。現代ほど、変化を受け入れ、新たな価値を創造するレジリエンスが必要とされる時代はかつてなかったと言えるでしょう。

 茨城高等学校・中学校は、水戸藩校弘道館の流れを汲み、1927年(昭和2年)、飯村丈三郎先生により創設されました。建学の精神は「報恩感謝」です。私たちは、他者に支えられて生きている自分を発見することで、他者を支えうる自分であろうとします。他者の支えであろうとする自分を実感することで、はじめて自己を肯定できるのだと思います。自己肯定感は、未来に歩を進める原動力です。茨城高等学校・中学校では、豊かな自己肯定感に裏付けられ、既存の考え方にとらわれずに新たな価値を創出できる、強靱で柔軟な知性と行動力を兼ね備えた人材の育成を目指しています。

茨城高等学校・中学校
校長 梶 克治

 茨城高等学校・中学校は、2020年に国立病院機構水戸医療センター、カリフォルニア大学デービス校国際教育センターと、それぞれ連携協定を結びました。前者は地域医療の発展と先進医療の実現に携わる医療従事者の育成を、後者は言葉や文化の壁を越えて世界を結びつけるグローバル人材の育成を目的としています。水戸医療センターをはじめ様々な医療機関や大学の医学部と連携して実施される医学コースでの探究活動、国際教養コースでのICTを活用したカリフォルニア大学デービス校の教員によって実施される授業など、いずれも学校や教室の枠を越えて広がる、全国的にも例のない先進的な教育実践であると自負しています。

 2021年には、生徒が個人用端末Chromebookを持ち、学習に活用するシステムを構築しました。英語力の養成に著しい効果をあげているオンライン英会話をはじめとする様々な探究活動を通じて、一人一人の可能性を引き出して伸ばす、多様な学習活動が可能となりました。

 長年、生徒たちの学力を支えてきた質の高い授業や課外授業は本校教育の礎です。入学当初から6年後、3年後を俯瞰した指導が実践されています。放課後は、課外授業を受講する生徒たちもいれば、部活動に汗を流す生徒たちもいます。茨城高等学校・中学校の生徒たちは、学びの機会をそれぞれの判断で、それぞれの責任で選択し行動していきます。自分で選択するから本気になれます。本気で取り組むからこそ自分自身と向き合う経験となりうるのです。

 中学、高校時代は、長い人生の中で見ればほんのわずかな期間に過ぎません。しかし、それは人生の土台を築くかけがえのない時間です。「自分とは何者か」「社会に生きるとはどういうことか」という声にならない問いを繰り返す中で、生徒たちは自分の力で歩むべき道を発見し、切り拓いていきます。型にはめられた画一的な教育の中では、本当の自分を見いだすことは困難です。多様な学びの機会の中から自らの責任で選択し行動することが、「かけがえのない個である自分」の発見をもたらし、本物の学びへとつながっていくのです。

 茨城高等学校・中学校には、生徒を信頼し、その成長に寄り添う風土があります。生徒たちが互いに高めあう環境があります。

 生徒諸君、茨中・茨高の仲間たちとともに本物の学びへと歩を進めていきましょう。君たち一人一人にとって、本校で過ごす月日が、未来に夢を馳せ豊かな成長をとげる時間となることを願ってやみません。